テックキャンプの最終課題が終わりました。
今回はその感想をつらつらと書きたいと思います。
結論:正直めちゃくちゃ大変でした。でも人間としてもめちゃくちゃ成長できたとも思います。
エンジニアとしての喜び・大変さを身をもって知ることができました。
最終課題はどんなものかというと「メルカリを自分で作る!」って感じです。
今まで学んできた技術を生かして作るので無理難題ではありません。とはいえ、これがいかんせん大変。。
楽しかった点は、やはりエンジニアとして「書くべきコードがわかっている、ノリに乗った独特の集中・没入感(いわゆるゾーンというやつです)」。自分が書いたコードが正常に動いていたときの「やった!」「嬉しい!」「私天才やん!」という全能感。
一方で、できないときにはとにかく辛い。後述しますが私は自分で自分を追い込む傾向にあります。拍車がかかって必要以上のプレッシャーをかけていたこともあり、できない時には特に苦行に感じました。はたまたチームメンバーが次々合格をもらっていく。正直・・辛かったです。もう辞退しようかな・・?楽になってしまいたい!と思いつめたくらい。
そもそも最終課題に進む前段階で燃え尽き症候群傾向にありました。息切れしていたんですね。ということもあり、苦難の道でした。
質問し放題のテックキャンプですが、最終課題においては質問禁止です。(自分でエラーを解決する胆力を養うため、という理由だそうです。ただ、わたしはどうしてもわからないときは質問していました。というか、チームのみんな聞いてました。無論、3ステップは踏みます。①カリキュラムをみなおす②ググる③AIに聞いてみる、それでもわからないときはメンターさんへ。)
もう落ちるところまで落ちてほぼ鬱状態です。データベースにデータが残らない、というエラーで三日三晩苦しんでいました。
もう今回のメンター質問でこのエラーが解決できなかったら辞めてしまおう・・そのような藁にもすがる気持ちでメンターさんに連絡。するといつものメンターK先生。(K先生は、私の質問に数十回は答えてくださっている、いわばよく知っている先生でもあるのです。)
「あら、えみりさん!どうですか?進んでますか!?」(K先生も私のことを覚えてくださっていたようで、気にかけてくださるお言葉をいただきました)
「もう心折れそうです〜・・!いまこんなエラーで・・」
「お!もうここまで来たんですね!大丈夫ですよ!一緒に解決しましょう!」
わたしのエラーの原因を即座につきとめて解決の手順を示してくださったあと、悲壮感漂う私の雰囲気を打ち破るように
K先生「もう出来上がったも同然ですよ!もう一踏ん張り。もう一踏ん張りですからね!」
この一言で泣きそうになりました。いやもう泣いていました・・・(笑)ただ、この一言がなかったら、わたし、本当にテックキャンプをやめていました。
そしてK先生の示してくださった手順を踏むと、エラーもきれいさっぱり無くなり、無事LGTM(合格)をいただきました。
最終課題を終えて学んだことや反省を記します!
学んだこと①手段と目的を履き違えないように
「コードが書けるようになる、技術を身につける」ことが本来の目的なのに、いつの間にかLGTMをもらうことがゴールになり、作業ゲーになってしまう。これだと辛いですよね。自分が大枚叩いてテックキャンプに加入した理由は何なのか。毎日肝に銘じなければなりませんでした。そりゃ苦しい・大変なはずだ。もっと基本に立ち返ればよかった。
余談ですが、チームメンバーはここをきちんと押さえていて「最終課題がもう楽しすぎて!一気にやってしまいました!」と言っていました。制作期間は一ヶ月ありましたがその人はなんと1週間で作り上げてしまっていました。基本に忠実に従っていれば私もその境地に行けたかしら・・?ちょっぴり後悔もあります。
卒業生の方の中にはアプリケーション制作の技術を体に覚えさせるために10回は再実装した!という猛者もいらっしゃりましたよ。
学んだこと②人と比較することは無意味だ
先ほども申し上げた通り、最終課題は苦しかったです。中でも同期がどんどん合格をもらっているのを見ると・・もうなんとも言えない絶望がありました。
ただ、そうじゃない。目的は「技術を身につけること」その一点だからです。
だから、人と比較して苦しむ必要などないんだよ、自分のやるべきことに注力していたらいいんだよ、とあのときの自分を慰めてあげたいです。
特に私は20日前入学をさせてもらっていました。(入学前20日間にカリキュラムが見られるサービスです。)ですのでチームメンバーよりだいぶ差をつけて入学できていたのです。ぶっちゃけ、優越感がありました。それがあっという間に追い抜かれていった、、それが輪をかけて「なんて自分はダメなやつなんだ」と思い込む原因にもなっていました。
ただ、プログラミング学習を続けていく中で強制力になってくれてもいたので、チームメンバーは大事です。一人ぼっちだと絶対に学習は続けられませんでした。
今思うのは本当の敵は「他人と比較してしまう自分」です。
学んだこと③人生はロングゲーム
私は恥ずかしながら、今までの人生で「苦難を乗り越える」という経験が本当にありませんでした。よく言えば恵まれている、悪く言えば危機感がない・ハングリー精神がない。それなのに責任感は人一倍にある。ですからプレッシャーを強く感じやすい性質です。これまでは「時間が解決するのを待つ」という受け身な性格でした。自分で行動して解決するという経験が皆無です。
プログラミングはどれだけ時間が経とうとエラーが解決することはありません。自分で手を動かさない限り、目の前のエラーが消えることはないのです。それゆえ重荷に感じ、やめたくなる・途中で投げ出したくなる。
そもそも人生というものは長距離走なんですよね。その場しのぎ(短距離走)を繰り返し生きてきた私はそのことにようやく気づきました。
いちいち燃え尽きていたのではラチが開かない、人生は長距離走なんだ、エンジンを持続させる、エネルギーを使い切らないことの大切さを学びました。
余談ですが、先ほどのような一週間で作り上げて「楽しすぎた」と言っていた生粋のエンジニアのような人であれば、仕事というものが仕事でなくなり、ただただ楽しいだけの時間が増えるんだろうな、とも思いました。
学んだこと④休むことの大切さ
日本という社会は休むのを悪としていますよね!?
「人の3倍頑張れ」とか、「人が休んでいる時にこそ頑張ろう」とか。私もそのような思考で土日もコードを書いていました。みんなが休んでいる時に頑張っている、そんな自分に酔ってもいました。「この土日で差をつけてやるんだ」・・・ただ、当たり前かもしれませんが長続きしません。
必ず反動が来ます。水曜日か木曜日あたりに全く学習が手につかない、そんな日が来ます。それならいっそのこと土日はしっかり休んで平日に備えた方が良かったな、と思います。
趣味に没頭した後は「よしまた頑張るぞ!」という気持ちになりました。
ついだらだら長々ゲームをしてしまう時もありましたが「それだけ自分は疲れていたんだな」と認識して、思い切ってダラダラすることも許せるようになりました。
日本社会がもっと休むことをに対して罪の意識がなくなればいいのにな、と思います。
遊ばざるもの働くべからず!
メリハリが大事だな、と思いました。
正直、社会人の時は休みの日に何かリフレッシュするということが全くできていませんでした。かといって何をするでもないんですよね。とにかく時間が過ぎるのを待つだけ。苦しかったです。大好きな趣味ですら、やる気が起きなかったんですね。私は仕事でだいぶメンタルがやられていたのですが、思い切って自分の趣味に没頭していたら、ここまでメンタルが病まなかったのかもしれないな、と猛省しました。
と、同時に。休日に趣味に注力できないくらい心が疲弊しているのは正常な状態ではない、何かしらの対処が必要だったなという風にも考えています。病院に行くなり、仕事を辞めるなり行動が必要だったなと思います。
学んだこと⑤平衡思考
テックキャンプは1日の終わりに日報を書きます。そこで記述する内容は3点あります。①今日の良かった点②今日のダメだった点③ダメだった点を受けての改善策。
「よかった!」だけでもなく、「ダメだった!」だけでもなくこの三点思考が、自分の思考を中立的に判断する一助になりました。
一日を中立的に捉える不動心のようなものが鍛えられます。物事をフラットに見れるようになりました。
また始業時間にマインドフルネス瞑想の時間があります。「今ここ」に集中する時間です。今までの人生は「将来に対する不安」で苦しんだり「過去の失敗を思い出」して後悔したり、「今ここ」に心がない状態が続いていました。
マインドフルネス瞑想するようになってからはメタ認知力が上がりました。「あ、今、自分過去のことを考えているな」ですとか「今、自分は、将来のことを考えているな」客観視できるようになります。人生は「今」という時間の連続です。「今」を楽しくすると、積み重なって「人生」が楽しくなる。
今でもやはり将来のことを考えて不安になったり、過去のことをくよくよ悩んだりしてしまいます。ただ、客観視できます。「将来のことを考えて不安なんだね」「過去のことを考えて悔しいんだね」と。
「ただ、どうこうできるのは「今」という時間だけ。いま何をするか、いま何ができるかな?今を存分に生きよう!」と考えられるようになりました。
得たもの⑥関わってくださる人への感謝
メンターの方々
冒頭でお話ししたようにメンターさんは気さくな人ばかりです。「ご質問ありがとうございます!」に始まり「〇〇がいいですね!」と何かしらいつも褒めてくださり、全肯定の姿勢で対応してくださります。私はエラーで1時間煮詰まるとメンターさんに相談するようにしていました。本当に質問しやすかったです。PCの処理速度が問題で起こるエラー(絶対自分だけじゃ解決できない)やそもそもプログラミングの環境構築で問題なども起こってくるので絶対一人ではプログラミングは学べません。断言します。
チームメンバー
みんな優しく穏やかで、心に炎が灯っているアツい人たちばかりでした。わからないことがあると画面共有してみんなで課題解決したり、夜のミーティングで他愛もない話をして盛り上がったり。修了日前日でさえ「ここがうまくいかないんだけれど」と画面共有してああでもないこうでもない、お話をしました。まさに苦楽を共にした同志です。
「前の職場は大企業で、定年まで勤め上げるという安泰な道もあった。ただ、人生一度きり。チャレンジしてみたいと思ったんだ!自分の人生を自分で切り開いてみたいんだ!」という熱いハートを持った方達ばかりでした。
本当に様々な職種の方が「手に職をつけるぞ!人生を変えてやるんだ!」と意気込んでいらっしゃりました。
ライフコーチ(兼キャリアアドバイザー)
私のライフコーチは噛めば噛むほど味が出る、そんな人でした。本来であればカリキュラムの相談や進め方について質問したりするのが通例でしょう。ただ。私の場合は面談という名目でカウンセリングを行っていただいているようなものでした。
私「先生、前回は職場の人たちが高圧的だったってお話をしました。ただ、最近は職場の人たちも悪かったけど自分も悪かったよね?と思います。というのも、傷ついた心・ナイフが刺さった心に「自分でさらに追い打ちをかけていた」そんな自分も悪かったよね、って思います。」みたいな深い話も「それはえみりさんの心がそう考えられるように準備が整ったってことだと思います、次こそは良い職場見つけましょうね。人間は完璧じゃない。私も完璧じゃない。経理の仕事は全くできないので助けてもらうしかありません。えみりさんも完璧にできなくていいんです。苦手なことは人に頼りましょう。得意なことで人を助けましょう。もっと自分を出していいんですよ。押し殺して、苦手なことしなくていいんですよ!」こんな心の内側も話せる方でした。本当にこれをプログラミングスクールのコーチに質問しても良いものか、今だとそう思わなくもないですが。笑
本当に何でも話すことのできるカウンセラーでもあり、ライフコーチでした。
まとめ
最終課題は大変だったけれど、テックキャンプに入ってよかったな、いまではそう思います。本当によく頑張ったな。時が過ぎるのを待つだけの人生だった私が、自分の手でエラーを解決して、合格をもらう。大きな自信になったし嬉しかったです。はじめて自分で課題を決めて、はじめて解決した、やっと「この世に生まれてきたんだ!」という気持ちです。人生で一番嬉しい日と言っても過言ではありません。
メンバーの中でも最終課題は「出口の見えない暗い暗いトンネルにいるようだった」と語っている人もいました。まったく、同感です。
自分で手を動かしてコードが動いた、レビューフォームを出せた時の「やった!ここまでできたんだ!」という嬉しさ・達成感はひとしおです。
今後は「プログラムを作るのが楽しすぎて仕方なかった!」と言えるようなエンジニアになれるように自己研鑽を重ねていきます・・!
ここまで読んでくださりありがとうございました!